薬物治療でうつは治る、抗鬱剤などの良い薬があります

軽症のうつ病の場合、カウンセリングのみの治療を希望する方もいますが、これは患者が判断できるものではなく、精神科医、心療内科医が治療計画を判断します。通常は薬で脳内神経伝達物質のバランスを整えてから、カウンセリングをする方が、より効果的であるとされています。抗うつ薬にはうつ病に関連する脳内神経伝達物質のバランスの乱れを調整する働きがあります。薬による治療の最終目的は、症状をコントロールし、疾患を治療することです。

うつ症状があっても、うつ病とは限らない

誰でもうつ状態というものは、必ず経験したことがあるはずです。例えば、とても大切な人が亡くなってしまった時や、失恋をした時など、うつ状態になったことがあるはずです。このような、何かの理由のある時のうつ状態の時は正常なうつ状態ということができます。また、環境が変化したりしてその環境になかなかついていくことができない時などにも、この正常なうつ状態になることがたくさんあります。このような正常なうつ状態の時には、すごく不安感が強くなったり、とにかく落ち込んで何もやる気が湧かなくなったり、過去のことにばかり捕われたりするなどの状態に入ってしまうことになります。このような正常なうつ状態である場合には、時間が経つにつれてどんどんうつ状態が軽くなっていき、きちんと日常生活を送っていくことができるようになります。しかし、このような正常なうつ状態の場合でも、まれに本当のうつ状態に入ってしまうこともあります。

うつの診断

「自分はうつかもしれない」と思った場合には、病院に行ってうつの診断をしてもらうほうがよいでしょう。自分がうつであるかどうかは自分ではよくわからないのです。しかし、気分が落ち込んでいるうつの人は、うつの診断に行くのもおっくうな場合がとても多いものです。こんなときこそ誰かの手助けがあると良いですね。さて、うつの人は気分が沈んでいて何もかもが駄目な気がして落ち込んでいます。うつ病の診断では気持ちを観測するために様々な問診を行います。落ち込んでいる状態を想定した質問にそうだと答える方はうつの可能性があるということになります。そのほかに、「自分はいらない人間である」「自分が死ねばまわりがラクになるはずだ」など、とても悲観的な内容の質問がうつの診断の際にはよく行われます。うつの診断を自分で行える質問集などもありますが、基本的には専門家の質問に一つずつ答えるのが良いと思います。